アメリカ・ボストン駐在妻のLittlepondです。
2018年に夫の転勤でマサチューセッツ州に移住しました。当時8歳の長女と帯同しています。
西海岸の日本人向けポータルサイト【ロサンゼルスタウン】【サンディエゴタウン】でコラム【駐在妻的米国生活】を連載している駐在妻ブロガーです。
車社会のアメリカで「車がなくては生きていけない駐妻生活」を営んでおります。
この記事はアメリカ赴任予定の方に現地のクルマ選び事情についてお伝えします。
実は私、日本ではクルマ関係の仕事を20年以上しておりました。
大学時代は関東地方の某峠で走り屋をやっていたほどのクルマ好きでもあり「元走り屋のアメリカ駐在妻」というヒジョーにニッチな人物が解説いたします。
アメリカでも日本と同じメーカーや車種がありますが、モデルのラインナップが違います。とくにアメリカ駐在員には「圧倒的に日本車SUV」が人気です。
家族の多い方が「3列シート」「スライドドア」を探すとなると、アメリカでは日本のように選び放題ではありません。
しかも、アメリカのミニバンは日本のように「パパが普通に運転する」イメージがないので、うっかり選ぶとまわりから「ダサい認定」されることも。
この記事では家族で赴任される人に、アメリカで日本人駐在員がなぜミニバンを躊躇するのかと、妻にも人気の国産(日本車)SUV事情を合わせてご紹介します。
アメリカ赴任での車選びの参考になさってください。
日本と違ってミニバンはダサい車?
アメリカでは、ミニバンは「サッカーマム」(子供のスポーツの送り迎えをするママ)と呼ばれます。
それが車名か?と最初は勘違いするくらい「Soccer Momに乗っている彼女」みたいな言い方をします。
ミニバンに乗るママも「サッカーマムだよねこの車〜」と気にしながら乗っています。
サッカーマムと呼ばれるのは、パパが乗るとダサい認定される車だからです。
ミニバンを持っているファミリーのパパは別の車を自分専用に持っています。
そのくらい、男性が3列シートのミニバンを運転していると
「所帯じみたクルマに乗ってんな〜」
「ママのクルマ借りてきたんか?(笑)」
と思われてしまうので、パパは絶対に運転しない車です。
日本と同じように、ミニバンは室内も広くて便利なクルマなのですが、そういったイメージから敬遠するパパも多いようです。
アメリカでのクルマ選びにはお気をつけください。
アメリカで買えるミニバン
トヨタ(TOYOTA)SIENNA(シエナ)
それでも、どうしてもアメリカでミニバンがよいなら、選択肢の一つがSIENNA(シエナ)です。
これしかミニバンは売っていないのでは? と思うほどたくさん走っています。
こちらはTOYOTA USAのオフィシャルYouTubeチャンネルで紹介されている2021モデルですが、古い年式でもSIENNAは数多く販売されています。
こちらのトヨタディーラーでも、新車も中古車も膨大な数を見かけます。
日本でアルファードとノアとヴォクシーとヴェルファイアを足したくらいの数あるんじゃないかと思うくらい(実際にはそんな台数はないはずですが)。なので、探すのは簡単なモデルだと思います。
ちなみに、シエナは日本では未発売のモデルです。
全長が5mあるので日本のアルファードよりも「デカっ!」という運転感覚です。
ホンダ(HONDA)ODESSEY(オデッセイ)
HONDAのODESSEYも、アメリカで販売されているミニバンの一つです。
チャイルドシートが数台必要なファミリーには人気のモデルです。
しかし、年式やグレードによりますが、オデッセイにはAWD(All Wheel Drive)いわゆる四輪駆動がほとんどありません。ほぼFWD(FF)です。
アメリカ東海岸や中西部にはハンパない大雪が降るので、前輪駆動(FF)じゃ豪雪地域は怖くて乗れません。
住む地域の気候と、駆動方式の選択にはお気をつけください。
駐在員に人気は圧倒的に日本産SUV
日本人がアメリカに来て気づくのが
・日本よりも圧倒的にミニバンの車種が少ない
・ピックアップトラックがめちゃくちゃ多い
・セダンにはだいたいおじいちゃんかおばあちゃんしか乗っていない
そして、
「ファミリーが乗っているのはほっとんどSUV」
という事実です。
アメリカの道路事情も
・舗装が悪く路面がガッタガタなので足回りがふにゃふにゃの車は酔う
・雪が降ったら、除雪車が来るまでガレージから道路に出られない
・「ちょっとそこまで」の移動距離がハンパない
という、日本とはレベル違いの道路&交通コンディションに遭遇します。
さらに
ミニバンはイケてる主婦は乗らない「サッカーマム」。
パパが乗ると超絶にダサい認定される車。
という衝撃の事実を知らされます。
ミニバンは「家族の人数が多い」「子供のチャイルドシートが2列シートでは全員分載せられない」など物理的な理由から選択する人が多いことを知って……
最終的に日本人駐在員の多くが日本産のSUVを選びます。
・サイズ的にも妻が運転しやすい
・広大なアメリカでも遭遇するめちゃくちゃ狭い駐車場で車庫入れしやすい
・壊れにくい、ディーラーの対応もしっかりしている
・日本車に親しみがある
・長距離のドライブや、雪道でも安心して走れるタフな作り
・数週間分の食材の買い物でも、ガンガン積めるトランクスペース
などの理由で選ぶ人が多いようです。
日本人におすすめのミドルサイズSUV
TOYOTA RAV4
アメリカでもTOYOTAはよく見かけますが、ダントツで多いのがこの「RAV4」です。
日本でもバカ売れしているようですが、アメリカでも「その年に一番売れたSUV」の常連モデルです。最新型もとにかく売れています。
サイズもアメリカでは手頃で、スタイルも万人ウケするので人気のモデルです。
よくあるシルバーやホワイトといったボディカラーだと、駐車場で他人のRAV4と間違えている人がたくさんいるので、お気をつけください。
HONDA CR-V
家族4人が余裕で乗れるサイズのHONDA車がCR-Vです。一回り小さいHR-Vは、アメリカで見るとものすごく小さいので、このCR-Vのサイズが売れているようです。
デザインや内装もホンダはちょっとスポーティーなので、アメリカの若いファミリーにも人気があります。RAV4は売れすぎていてちょっとイヤだ、という日本人も多く乗っています。
家族で1台なら、間違いなく使いやすいサイズとキャパシティーがあるSUVです。
SUBARU アウトバック
フォレスターよりもスタイリッシュで、インプレッサよりも室内が広くて使いやすいので、アメリカでも売れまくっているのがSUBARUのアウトバックです。
アメリカに来ると「なんでこんなにスバル車が多いんだ?」と驚きます。
ケタ違いの大雪が降ったり、路面が悪かったりするのはもちろん「こんなところに人が住んでいるのか?」と思うような山ん中に住む人も多いので、山道や悪路をガンガン走れる4WD性能が高く評価されているそうです。
わりと保守的な人が多い地域では、とくにスバル車のオーソドックスな内装も人気なのだとか。
MAZDA CX-5
アメリカではMAZDA車も多く見かけます。日本で見るより圧倒的に「おっしゃれ〜」なデザインに見えるのは、周りがみんなゴツくて大雑把なデザインのアメ車ばかりだからでしょう。
サイズ的に人気なのは、やはりミドルサイズのCX-5です。
マツダ車の流線型のボディラインが女性に人気があるらしく、金髪マダムがCX-5に乗っているのをよく見かけます。
「ウチはダサくてデカいだけのアメ車SUVには乗らなくてよ」というオーラを感じます。
NISSAN ROGUE
NISSANのROGUEもアメリカではよく見かけるミドルサイズSUVで、日本だと「エクストレイル」の車名で販売されているモデルです。
日本だとちょっと大きいかな、と思うサイズですが、アメリカだととても乗りやすい大きさなので、女性でもガンガン運転しています。
日産だとアメリカには「パスファインダー」というテラノの後継モデルもありますが、ちょっと日本人にはデカい気がします。
まとめ
日本のようにコンパクトな3列シートミニバンは、アメリカにはたくさん選択肢は無く、選ぶ人も日本より圧倒的に少ないと思っていた方が良いでしょう。「TOYOTA SIENNA」か「HONDA ODESSEY」の2択と言っても良いかもしれません。
ミドルサイズの日本車SUVは、アメリカ駐在妻でも運転している人が多いです。
長距離のドライブ、普段の買い物など、アメリカで使える車は圧倒的にSUVです。
読んでくださったご家族が、アメリカで素敵なカーライフを送れることをお祈りしています。
この記事がお役に立てれば嬉しいです。