アメリカ駐妻歴3年目のMs.Littlepondです。
3年前に夫の転勤帯同により、マサチューセッツ州に当時8歳の娘と引越しました。現在はボストン郊外に家族で暮らしています。
今回のお題は「日本人駐妻だけで群れるのはストレスになるのか?」です。
これは、これから駐妻(夫)になる人に、ぜひとも伝えておきたいのです!
私自身、アメリカに来てガラリと変わったのが人間関係。これからパートナーの海外転勤や赴任、留学を予定している皆さんも心配だと思います。とくに駐在員の人間関係は、日本にいる時と違って、かなーり独特です。
そこで、海外生活を始める方に「海外の日本人同士の人間関係」のリアルをお伝えします。これを読んでおけば、人づきあいがストレスにならない心構えができるはずです。
駐妻で群れると「マウントの取り合い」がストレスに
同じ企業の駐在員だと、近所に住んだり、同じコミュニティで集まることも増えます。
そうすると、どうしても「駐在歴が長い妻」がマウントを取りがちです。もちろん、現地での経験が長いので、アドバイスをもらえたり、困ったときに助けてくれたりと便利な存在ではありますが、気がつくと「長く駐在している人がエラい」空気になってしまいます。
これは日本人が多いアパートなどの集合住宅でも起こりがちです。
去年まで地味〜な感じだった日本人駐妻が、周りの駐在家庭が一気に帰国すると、急にマウント上位に君臨し、新人駐妻を仕切り始めたりします。それがまた「日本人同士だし、お世話になっているから断れない空気」を醸し出すわけです。
「あれー? あなた最近までそんな先輩ヅラしてなかったですよねー?」
と、ツッコミを入れたくなる人が、突如として出現するのが駐妻ワールドです。
同じ企業、同じ子供の学校、同じ集合住宅など、一つのコミュニティだけで人間関係が完結してしまうと、駐妻のマウント合戦に巻き込まれます。
日本人同士だと母国語で話せるのでストレス発散にもなりますが、狭い世界にどっぷりハマると「気づいたら抜け出せない」状況になりがちです。
あくまでもほどほどに、気が向かなくなったら離脱できるようにしておくと良いでしょう。
駐在員家庭が群れると「旅の恥はかき捨て感」が出る
2020年3月中旬から、マサチューセッツ州は新型コロナウィルスの影響で数ヶ月のロックダウン状態になり、必要最低限の買い物以外はできなくなりました。
ここで目立ってしまったのが「赴任してきたばかりの日本人の平和ボケっぷり」でした。
なんと! ロックダウンの最中に日本人駐在員の数家族が集まって、公園でピクニックをしているではありませんか!!
アメリカ生活始めましたー♪ なので、アメリカっぽいことしちゃってまーす!って感じで。
日本の花見ですかい!って、浮かれっぷりにもホドがあります。赴任して来たばかりでアメリカのパンデミックの深刻さを知らないのか、旅の恥はかき捨てなのか……
もちろん、在米の日本人からもドン引きされていました。
だから「駐在員家庭は同じ日本人として恥ずかしい」と言われてしまうのです。
駐在員で群れると「日本人感覚」だけで海外でも生きられると勘違いしがちです。現地では現地のルールがあり、日本人の常識が現地では非常識だったりもします。
海外にいるという感覚がマヒしてしまうので、日本人だけで群れるのは少々危険なのです。
駐妻ストレスに負けないために、現地永住の日本人とも仲良くする
私が3年、アメリカ駐妻生活をして気づいたのが「駐在員ばかりで群れるのではなく現地永住の日本人とも仲良くすべき」ということです。
なぜなら、日本人が現地でどう見られているかをよく知っているから。
在住歴の長い人からのアドバイスは現地での暮らしに役に立つものばかりですし、日本人が現地でどれだけヒンシュクを買っているかも教えてくれるでしょう。
駐在員はわりと「社会的にお偉い方」が多く、その中で人間関係が完結すると、誰々の夫は医者だの研究員だの、どこ大学だの、どこの企業の役員だのと、どーでもいい日本人のマウントの取り合いに巻き込まれてしまいます。我が家のような一般企業の駐在員は、うっかりマウント最下層になりがちで、面倒くさいことを押し付けられたりもします。
なので、日本人と仲良くなるなら現地永住の人、駐在員とバランスよくお付き合いをすると、心のバランスも自然と保てます。海外の日本人同士で協力し合うのが美しい姿ではありますが、お互いによく思っていないこともあるからです。
現地についたら「駐在員以外の日本人コミュニティ」を探して参加するのが良いと思います。
私はボストン日本人会のイベントや、日本人のコーラスグループで「駐妻でない日本人」とも積極的に触れ合うようにしたら、自然とストレスもなくなりました。無意味なマウンティングとは別世界にいる人たちだからです。
くれぐれも、同じ世界の駐妻だけで群れすぎないようにご注意を。