アメリカ・ボストン駐在妻のLittlepondです。
2018年に夫の転勤帯同でマサチューセッツ州に移住しました。当時8歳の娘を現地小学校へ編入させています。
西海岸の日本人向けポータルサイト【ロサンゼルスタウン】【サンディエゴタウン】でコラム【駐在妻的米国生活】を連載している駐在妻ブロガーです。
このブログでは、パートナーの海外赴任に帯同する方へ情報を発信しています。
今回は「アメリカ現地校の学校行事について」です。
わが家の長女は2021年6月にアメリカ現地小学校を5年生で卒業しましたが、3年生で編入した最初の1年間は、日本と違う学校行事に戸惑いました。
この記事では、娘の学校での「アメリカ現地校にはよくあるイベント」を紹介していきます。
他にもアメリカでは州や学校区によって行事には特色がありますので、渡航前の参考にご覧ください。
ハロウィン
ハロウィンは日本と違い「学校に仮装をしていく」ことが多いです。
ハロウィン当日や、土日であれば学校指定の平日の「ハロウィンデー」に、子供たちが仮装をしてきてOKです、とメールやレターが来ます。
やりたい子だけが仮装をしますが、キンダーや低学年の子供の多くはコスチュームで登校します。
基本的には子供が着たい格好で十分です。アメリカではスーパーやドラッグストアでもハロウィン前にはたくさん仮装グッズが売られています。
もし、日本でお気に入りのコスチュームがあれば、持参しても良いでしょう。
アメリカ製のは日本のグッズに比べて非常にショボいので、日本製の衣装を着ていると、大人も子供も「それいいね〜!」と話しかけられます。
トリックオアトリートはハロウィン当日、学校が終わってから夕方にかけて、近所のジャックオーランタンを出している家だけをまわります。
9月に編入する子たちは、10月になるとお友達ができ始めます。
「一緒にトリックオアトリートに行かない?」と声をかけてもらえたら、ハロウィンは現地でのお友達作りのチャンスでもあります。
もちろん小学生は親も一緒にいかなければいけませんので、保護者同士もコミュニケーションをとるいい機会になるはずです。
そして、子供たちは「何年かかったら食べきれるんだ?」という量のキャンディーやチョコレートをもらうので、その後で学校や商店街などで開催される「お菓子の寄付(ドネーション)」に出しても良いでしょう。
わが家はかかりつけの歯医者さんがハロウィン後にスイーツドネーションを行うので、検診のときにキャンディーを寄付しています。
バレンタインデー
バレンタインデーも「好きな男の子」や「友チョコ」を配るのではなく、基本的には「クラスメートみんなで交換しあうイベント」です。
仲の良いお友達にもギフトをあげますが、バレンタイン前には担任から「バレンタインデークラスリスト」という生徒の名前リストが配布されます。
担任の方針にもより、やらない先生もいるようですが、ほとんどの学校がクラスイベントの一つとして行なっているようです。
クラス全員分、担任の先生分、ESLの先生分、サポートスタッフ分を用意し、事務スタッフや校長先生にも渡す生徒もいます。
すべてのギフトに「To:〇〇」「From:▲▲」と、相手の名前と自分の名前をカードに書いて添えるのが一般的です。
わが家は、日本のキットカット(抹茶味や地方限定のフルーツ味など)を一時帰国時にたくさん購入し、バレンタインデーに配ります。子供はもちろんですが、見たことがないフレーバーのキットカットに、担任の先生が毎年大喜びしてくれます。
スピリットデー
アメリカの小学校には基本的に「体操着」「体育着」がありません。
しかし、学校のテーマカラーやロゴが入ったオリジナルTシャツを年に1、2回販売します。
これは体育(PE)の時間ではなく、遠足などの行事や「スピリットデー」という「学校の信念を再確認する日」に着ることがあります。
メールやレター、掲示板などで「◯日はスピリットデーなので、学校Tシャツか、学校カラー(アメリカの学校は各校にテーマカラーがあります)の服を着て登校しましょう!と案内があるので、学校Tシャツを着ていきます。(娘の学校カラーは黄色と青でした)
学校Tシャツの販売を案内され「数年で帰国するから要らない」と断ってしまう駐在員家庭もいますが、子供にとってはみんなが着ているのに、自分だけ無いのはさびしいものです。
小学生の場合は在学中にサイズアウトしてしまうので、ワンサイズ、もしくは2サイズくらい大きめを買っておきましょう。
フィールドデー(運動会)
アメリカの小学校にも「フィールドデー」という運動会的なイベントがあります。
他の呼び方をする州や学校区もあるかもしれませんが、フィールドデーと言えば、だいたいのアメリカ人に通じます。学校のPE(体育授業)の延長のようなイベントで、学年ごとに2時間くらいかけて、ボールを使ったゲームや、綱引き、徒競走などを行います。
日本のように「紅白組に分かれた対抗戦」のスタイルではなく、クラスで楽しくゲームや競技をするイベントですが、娘の学校は「綱引き」だけはクラス対抗で、見学に来た親の方が「GO!GOOOO〜!」と、白熱した応援で声を枯らしていました。
日本のように観客席はありませんが、親の見学も基本的にはOKで、とくに低学年の子供の親はたくさん観にきます。
アメリカの小学校は、日本のように定期的な授業参観がないところも多いので、学校行事を見られるチャンスがあれば、編入直後はなるべく見に行くのがよいと思います。
パジャマデー
日本人家庭がいちばんテンパってしまうイベントが「パジャマデー」でしょう。
学校にパジャマを着て行く日です、と言われても「本当にみんなパジャマ着てくるの?」と疑問に思うはずです。
しかし、生徒はみんなパジャマを着て登校します。
「イエーイ! 明日はパジャマデーだ! 起きたら着替えなくていいんだよ」
と前日に喜んでいる男の子たちもいました。起きて「そのまんま」の格好で来るようです。
娘はさすがに女子なので、パジャマデーの朝はちゃんと着替えて「一番イケてるパジャマ」を着て登校しています。
パジャマデーは「学校の授業をリラックスした格好で受ける日」や「みんなで楽しむ日」という意味で、お気に入りのぬいぐるみを持ってくる子や、寝るときにいつも読んでいる本など、好きなアイテムも持ってきて良いと言われます。
パジャマデーは、教室の照明を落としたり、担任が読み聞かせをしたり、教室のクッションで本当に眠ってしまう子がいるそうです。
子供たちにとっては最高にリラックスできて、学校で遊んでいるような楽しい日です。
カルチャーフェスティバル
ダイバーシティーイベントとして開催する学校が増えてきているのが「カルチャーデー」や「カルチャーフェスティバル」で、文化祭のような位置付けです。
各国の出身者が保護者と子供で国のブースを作り、文化や食べ物などを紹介するイベントです。日本人が多い学校だと手伝って欲しいと依頼されることもあるでしょう。
娘の学校は、中国、フランス、インド、メキシコなどの出身、もしくはツールを持つ保護者がPTAと協力して、2年に一度ほど開催しています。
日本人ブースは、文化は「折り紙」、フードは「BENTO」を紹介しました。
日本のお弁当のサンプルを展示し、唐揚げ、卵焼き、おにぎりを日本人の保護者が分担で作り、一人一つずつカップに入れて、爪楊枝を添えて配りました。
唐揚げは子供に大人気で、出すたびに15分くらいで完売(無料ですが)しました。保護者には「ジャパニーズフライドチキンが美味しいので、ママ作ってと子供に言われた。レシピを教えてもらえないか?」と聞いて来る人もいます。
アメリカで日本食というと「SUSHI」や「RAMEN」が人気ですが、私たちが普段食べているものを紹介し、ものすごく喜んでもらえるので、保護者としてやりがいのあるイベントです。
他の学校区のカルチャーデーでは、日本の焼きそばを作った日本人保護者チームもありました。
バザー・セール
「セール」「バザー 」が多いのがアメリカの公立小学校です。
これはPTAの資金集めで行われます。よくあるのが「ユーズドグッズセール」で、子供服や自転車、おもちゃなどの子供アイテムや、食器、家電、生活用品など、学校をあげてのフリーマーケットのようなイベントです。
事前に持ち込みたい商品を学校へ持って行って登録し、売り上げはすべて学校のPTAに寄付します。
また「ベイクセール」という焼き菓子を売るイベントもアメリカの公立校で開催されます。
日本人が多い学校だと一つブースを任されることになり、抹茶味などの「日本風」の焼き菓子を分担して作って、ラッピングをして売ります。
お菓子作りが得意な人はぜひ参加してみてください。日本人はもちろん、現地の保護者や子供たちともコミュニケーションできるいい機会になります。
卒業式
アメリカの小学校にも「卒業式」はあります。
セレモニーの呼び方は「Graduation Ceremony」だけでなく「Recognition Ceremony」や「Moving on Ceremony」など、学校独自の名前をつけていることも多く、「卒業」とは書いていないのに、いわゆる卒業式だったりもします。
日本のようにがっつり「式」という感じではありませんが、体育館や校庭で「校長先生のお話」があり「一人ずつ担任から卒業証書をもらう」という流れで行われました。最後にはクラスメート全員で記念撮影をし、担任からイヤーブック(卒業アルバム)をもらいます。
親も招待されますので、敷物やアウトドア用のチェアーを持参して見学します。
服装は、パパたちは襟付きのシャツやポロシャツにチノパン、ママたちはコットンのワンピースなど「アメリカ人がちょっとおしゃれなレストランに行くときの格好」で参加している人が多かったです。
日本のようにスーツや着物はいませんし、ジャケットを着ている人もほとんどいません。担任の先生もノースリーブのワンピースでしたが、子供たちから「今日、先生おしゃれだねー!」と口々に言われていたので、先生的にはそうとう気合いが入っていたのでしょう。
アメリカ現地校で「卒業式って親は何を着たらいいの?」と心配でしたら、6月の気候で着られる、ゴージャスな素材ではないワンピースでOKだと思います(日本の結婚式やパーティーで着るようなシルクやサテン素材はやりすぎです)。
アメリカの小学校の卒業は4年生、5年生、6年生の場合があり、学校区によって違います。お子さんの編入する小学校の卒業が何年生なのかは、それぞれ確認が必要です。
以上、アメリカの小学校の行事をカンタンにまとめてみました。
これからアメリカ現地校へお子さんを編入させる皆さまの参考になれば嬉しいです。
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