アメリカ駐在妻のLittlepondです。
2018年に夫の転勤帯同で、当時小3(8歳)の娘を連れてマサチューセッツ州へ引っ越しました.
このブログは、パートナーの転勤や赴任で海外へ行かれる方へ駐在妻の立場から情報を発信しております。
今回はアメリカでの賃貸住宅探しについて
「アメリカで物件探し、まず何から始めればいい?」
「日本人的に見ておくポイントは?」
という疑問をお持ちの皆さまにお伝えしていきます。
わが家は赴任直後はアパートメントに入り、2年の契約が切れて賃貸の一軒家に引っ越しました。
ネットを見たりリアルター(不動産屋さん)に会って内見をしたり、アメリカで20件以上の物件を内見し、在米4年目で2軒の賃貸契約をしました。
今回はアメリカでの家探しで日本人が「押さえておくべきポイント」をお伝えします。
海外だからと言って、住みたい家にこだわらないのは損です。
駐在員の場合は、先に本人が現地入りし、ホテルやサービスアパートメントなどに滞在しながら、家族を呼び寄せる家を探すのが一般的かと思います。
駐在員が妻子が来る前に内見するにしても、アメリカの住宅は日本とは勝手が違います。
今回は私がアメリカ駐在妻的に「こんなことを妥協しなければアメリカでも快適な住宅を探せる」ポイントをお伝えします。
これを読めば「アメリカ住宅事情」と「日本人として妥協すべきでないポイント」をしっかり押さえられ、快適な駐在員(妻)生活をスタートできるはずです。
不動産屋(リアルター)探しのポイント
アメリカで家探しとなると、駐在員は日系の不動産屋を会社から斡旋されることも多いと思います。
アメリカであれば「リダック」か「エイブル」が代表的な日系不動産です。
リダックはニューヨーク、ボストンなどの東海岸、シカゴ、デトロイトなど中西部、ロサンゼルス、アーバイン、サンフランシスコなど西海岸など、日本人駐在員が多いエリアをカバーしています。
リダックは家族で引っ越しの前に駐在員だけが現地入りした場合、サービスアパート(一人暮らし用の短期賃貸物件)も紹介してくれるので便利です。
【リダック】
エイブルはニューヨーク、ボストン店があります。
【エイブル】
わが家は日系不動産屋ではなく夫の会社が提携している現地リアルターを紹介されましたが、ボストンの駐在家庭のほとんどは日系リアルターを通して家探しをしています。
日系リアルターのメリット・デメリット
メリット
・日本語が通じる
・初めて海外に住む人にはありがたい物件を紹介してくれる(家の装備品のメンテナンス時や、万が一のトラブル時には日本語通訳をつけてくれる、など)
デメリット
・日本人が多い物件を紹介される(その方が喜ばれると思っている)
・日本人がいないアパートでも、少し経つと日本人ばかりになっている
日系の不動産屋を使うときには要望はしっかり伝えておく必要があります。
日本人ばかりの集合住宅に住んでしまうと、日本語だけでコミュニケーションが完結してしまうため、子どもが英語をなかなか習得できないこともあります。
また、日本人だけのコミュニティがあり、イベントや集まりなど「半強制的に」参加させられることもありますので、実際に住んでいる日本人の声を聞ければベストです。
わが家は、最初に入居したアパートは「日本人同士の交流」が煩わしすぎたので、契約満了後に地元のリアルターを使い一軒家へ引っ越しました。
まずは「不動産屋さんへの要望を伝えること」から慎重に行ってみてください。
現地サイトやアプリでも物件は探せる
わが家がアメリカでの家探しで活用したのが賃貸物件検索サイトです。
アメリカでは「Zillow」というサイトの物件数が非常に多いです。
アプリをダウンロードして、自分の条件(3ベッドルーム、ペット可、洗濯機は室内、など)を入れておくと、物件が掲載されたらメールや通知で教えてくれます。
【Zillow】公式サイト
興味がある物件にはアプリから担当リアルターへ見学の申し込みができ、メールアドレスや電話番号の記入のみで見学は申し込めます。
賢く使えばこの「住宅検索アプリ」は役に立ちます。
日本からサイトは閲覧できるので、住みたいエリアの相場や、住宅の画像などをあらかじめ見ておくと参考になるはずです。
日本人が住宅内覧で見ておくべきポイント
お風呂の深さ(Depth of Bathtub)
アメリカの一般的なバスタブの深さは、日本のように「ゆっくり浸かる」を前提にしていません。
「足湯用ですかー??」と言いたくなるくらい浅いです。
ここは妥協したくなかったので「バスタブの深い物件がいい」とリアルターに伝え、探してもらうようにしました。アメリカでは湯船に浸かる習慣がないので、せいぜいこれくらいの深さが一般的です。
お湯をめいっぱい入れたとしても、上半身は完全に出てしまい、逆に風邪をひきそうな浅さです。
それでも、しぶとく探せばこれくらいの深さのバスタブには出会えます。
現地のリアルターが言うには、深いバスタブはリノベーション物件や、築浅の物件、オーナーがバスタブに浸かる習慣がある人種の場合、根気よく探せば見つかるとのこと。
アメリカはバスタブが浅くて狭いというイメージですが、お風呂の国日本から来て湯船に浸かれないのは寂しいですし、芯から冷えるアメリカの冬を過ごすのは厳しいです。
バスタブの深さは注意して見るべきポイントの一つです。
洗濯機置き場(Landry Unit)
洗濯機置き場も、日本の住宅と少し違います。
こんな感じで室内にあり、格納されているのであればベストです。
アメリカの戸建て(一軒家、デュープレックスなど)は地下室に洗濯機スペースがある場合が多いので、その環境にも注意が必要です。
だいたいこんな感じで置かれています。
私たちが内見した家のうち一つはランドリースペースがありませんでしたので、オーナーに尋ねてみたところ……
「もちろんあるわー!ここに新しいユニットを置くのよ〜♪」
と言われて、連れて行かれたのがこちらです。
いくら洗濯機と乾燥機が新しくても、こんなにカビ臭い地下室じゃ無理。
アメリカの洗濯はほとんど乾燥機を使い、外干しすることがありません。
乾燥まで終わった大量の洗濯物を持って、カビ臭い地下室から階段を上り下りするのは日本人には少々キツいかな、とも思います。
洗濯機&乾燥機のあるLandry Unitはどこ?と必ず聞き、場所もチェックしましょう。これを見ないで物件を決めるのは、たいへん危険です。
古いアパートメントの場合は、共用のコインランドリーであることも多いです。
駐車スペース(Driveway&Garage)
アメリカのガレージは日本より大きいイメージがありますが、実は違います。
築100年を超える住宅のリノベーション物件が多いアメリカでは、ガレージの大きさが昔のサイズであることも多いです。
住宅を決めてから家族で引っ越し、改めてクルマを買おうとするとガレージに入らず、結局はガレージ前のスペースに青空駐車のパターンがよくあるそうです。
基本的にアメリカ人は古いガレージを物置として使い、クルマは外に停めるのが一般的なようですが、ガレージ前スペースも意外と狭いことがあり、クルマの所有を決めている場合は注意が必要です。
アメリカでも中西部や東海岸のように、雪が多い地域では「ドライブウェイ(通路)の雪を誰が雪かきするか?」も重要な問題です。
オーナーがやってくれる賃貸住宅と、住居ごとに雪かきスペースが割り当てられている場合もあるので、住んだらどこを雪かきするのか確認しておく必要があります。
上下左右の部屋の振動
アメリカ人は家の中でも靴を脱ぎません。
アパートメント(集合住宅)では朝っぱらから靴音がガンガン響くことがあります。
デュープレックス(一軒家を左右で分けたアパート)や上下階で違う住人が入るタイプの一軒家でも、足音は日本のマンションより響くと思っていてください。
付近の住人が自宅にいるときにどのくらい音が響くかチェックした方が良いでしょう。
カビ・ハウスダスト・花粉
現在、私が住んでいる一軒家も築年数は100年を超えています。
アメリカではアパートメント(集合住宅)も一軒家も築年数が50年、100年なんてザラにあります。
リノベーションを繰り返している住宅なら良いのですが、古い物件はカビやハウスダストは発生します。
わが家の娘はハウスダストのアレルギーがありますが、内見した数件はこのハウスダストに反応してしまい、咳と目の痒みが止まらなくなりました。見た目にはまったくわからないほどキレイな物件だったのですが、娘のリアクションで即却下です。
お子さんがいる方はとくに気をつけた方が良いですし、心配であれば一緒に内見させるのが良いと思います。
また、アメリカには日本と違う種類の「花粉アレルギー」も多くあります(杉はほとんどありません)。
わが家はアパートから自然が多い地域の一軒家に引っ越しましたが、春先はOak(ナラ)の樹木花粉アレルギーにも悩まされました。
住宅の庭や近所の街路樹がアレルゲンかどうか、不動産屋やオーナーに確認しておくのもおすすめです。
まとめ
アメリカの住宅で日本と大きく違うのはバスタブや洗濯機&乾燥機です。
駐車場が出し入れしやすいか、室内に他の住宅からの騒音、生活音が響かないかなども、自宅で過ごす時間が長い駐在妻的にはチェックしたいポイントです。
できるなら、家族で実際に内見をして確認した方が良いでしょう。
アパート(集合住宅)と一軒家のメリ・デメはこちらの記事を参考にしてください。
アメリカでの住宅探しで「駐在妻的に」見ておきたいポイントをご紹介しました。
この記事が、皆さんのアメリカでの住宅探しのお役に立てれば嬉しいです。
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