アメリカ駐妻歴3年目のMs.Littlepondです。
2018年に、夫の転勤帯同でマサチューセッツ州に引っ越しました。現在、娘が現地校の5年生で、土曜日は日本語補習校にも通っています。(現在はオンライン授業中)。
さて、これから海外へ転勤、駐在、赴任、留学でお子さんを連れて渡航する方は、現地校へ編入を考えているかもしれません。
アメリカの場合、現地公立校は親のボランティアやPTA活動への協力を依頼されます。そこで心配になるのは「どのくらいの英語力が必要なのか?」ですよね。
娘が現地校へ編入したのは3年生でしたが、私は最初の1年間は英語がまったくできず、PTAやボランティアどころか、完全にひきこもり駐妻をやっておりました。
しかしこれではいかんと、翌年の一時帰国時に英語の勉強を始め、3年目になった今では保護者との世間話や、先生との面談にも一人で臨めるようになりました。
今回は、アメリカ現地校のPTAやボランティアの内容と、どれくらいの英語力が必要かを解説していきます。
これを読んでいただければ、現地校へお子さんを編入後、保護者としてどんなレベルの英語が必要か、ボランティアやPTA活動に協力できるか、の目安にしていただけるはずです。
- アメリカPTOは「やれる人がやれることをする」
- 英語ができなくてもできるボランティアは?
- 学校バザーやパンプキンセールなど「資金集め系のイベント」
- 子どもの英語が理解できて、注意もできるなら遠足の付き添いを
アメリカPTOは「やれる人がやれることをする」
アメリカのPTA(PTO)は、日本と違って「必ず1回は何かやれ」という強制的な雰囲気はありません。
できる人が、できることを、できるだけ行うのがアメリカスタイルです。
なので、まず安心していただきたいのが、英語ができないなら協力しなくても問題ないのです。
日本のように保護者会で手をあげるまで帰れない、みたいなことはありません。PTOミーティング(日本でいう保護者会)は平日夜に開催されるので、だいたい両親ともに出席し、ミーティングまでには年度の役員がだいたい決まっています。
日本人が多い現地校に編入した場合、日本人から声をかけられることもありますが、まったく無視して大丈夫です。私は1年目はガン無視しておりました。英語ができなかったので。
アメリカの場合、保護者が仕事をしている家庭はやらないことも多いのですが、日本のように冷たい目で見られることもありません。
だいたい地域に必ず「PTAやりたがり家庭」があり、その土地に古くから住んでいる家庭だと「ウチは代々、◯◯小学校のPTA会長をやるのが習わし」と、家業のように引き継いでいることもあります。
そこは日本と同じかもしれません。
しかしアメリカ現地校は、日本のように授業参観や学校行事で、授業や活動を公開することがあまりありません。これは学校によります。
なので、子どもの様子を見たい親は、必ず学校行事のボランティアやPTA活動に参加します。
英語ができなくてもできるボランティアは?
まず、どこの学校も募集しているのが、図書館のボランティアです。
これは生徒が返却してきた本を、もとの棚に戻すのが主な仕事です。
だいたい、図書館司書のスタッフか、ボランティアのリーダーがいるので、初めてなら
「こんにちは、◯◯の保護者です。今日は何をすればいいですか?」
自己紹介程度の英語が言えて、相手の「この本を、ラベルの色や表示によって棚に戻して」くらいの英語を理解できれば大丈夫です。
ただし、話好きな保護者と一緒になってしまうと、ガンガン話しかけられることもありますので、そのときは「いい英語のトレーニング」くらいに思っておきましょう。最初から「英語話せませんオーラ」を出してしまうと、逆に「なんで来たん?」と不思議がられてしまいます。
アメリカでは母国語が英語でない保護者もたくさんいます。英語が下手だと「私も〜」と親近感をもってくれる人もいますので、そこは挫けずにいきましょう!
学校バザーやパンプキンセールなど「資金集め系のイベント」
アメリカの小学校といえばバザー。娘の小学校では、年に一度バザーが開催されます。
保護者が子どものグッズを提供し、それを売ってPTAの会費に充てます。古着がメインですが、自転車、スポーツ用品など、サイズアウトしてしまうアイテムをフリーマーケットのように売っています。
また「ベイクセール」と言う、手作りのケーキやクッキーなどのお菓子を売るセールもあります。これでアメリカの多くの小学校が資金集めをするので、コロナが終息したら復活する学校も多いはずです。
そして、ハロウィンの時期には「パンプキンセール」クリスマス前には「クリスマスツリーセール」を行う学校もあります。ここではパンプキンやツリーだけでなく、だいたいホットアップルサイダー(温かいリンゴジュース)や、ドーナツなどの軽食も販売されます。
これらの「バザー系」のイベントでもボランティアは募集されます。
売り子として参加するなら、
「これください」
「◯◯ドルです、お金はこのボックスに入れてね」
くらいの英語力でも大丈夫ですが、保護者同士のやりとりはもう少し複雑になるので、図書館ボランティアよりはもう少し事務的なやりとりのできる英語力があった方が良いでしょう。
まったく英語がダメなら、撤収作業を手伝うだけでもOKです。
子どもの英語が理解できて、注意もできるなら遠足の付き添いを
日常会話に自信があり、子どもの英語(低学年男子はとくに何を言っているか聞き取れない)でも理解できるくらいのレベルであれば、遠足の付き添いボランティアもOKでしょう。大人同士だと、英語が少し苦手だとわかるとシンプルな表現に言い換えてくれることもありますが、子どもは容赦ありません。
滑舌が悪いうえに、マシンガントークです。
アメリカの公立校では、遠足(Field Trip)が日本よりも多く、博物館、美術館、動物園などの芸術系の鑑賞施設にはよくフィールドトリップで連れていってもらえます。
このフィールドトリップでは「シャペロン」と呼ばれる「付き添い保護者」が募集されます。
この「Chaperone」(付き添い)を募集している遠足であれば、誰でも参加できます。
美術館や博物館の場合は、ボランティアの親も入館料を払います。
同じスクールバスに乗っていくこともありますが、だいたい保護者は自家用車で現地まで行きます。
子どもたちはグループに分かれて見学しますので、だいたい1グループに保護者が1人以上付き添って見学します。
ここでの英語は
「勝手に行動しないでー!」
「走らないでー!」
「トイレに行くならちゃんと大人に言ってから」
「大きな声を出さないでー!他の来館者の迷惑にならないように!」
「集合場所に行って!」
など、日本の小学生に注意するのと同じようなことが、英語で言えればOKです。
ただ、アメリカの子どもたちは本当におしゃべりな子が多く、世間話を振ってくる子もたくさんいます。このシャペロンのボランティアは、そうとう英語に自信がないとちょっとツラいかな〜と思いました。
ちょうど行ってみたい美術館が遠足であったりすると、付き添いがてら観てみようかな、なんて保護者は考えます。しかし、子どもたちがパワフルなのはどの国でも同じ。
結局、子どもを見張っているだけで、何も観られずに終わっている親がほとんどです。美術館なのに(泣)。
(まとめ)
子どもは親が学校に来ると(小学生は)だいぶ喜んでくれます。
とくに低学年のうちは子どもの様子を見るために参加することをおすすめします。親も初めてのことだらけの海外生活ですから、我が子と一緒にドキドキする体験は共有した方が良いです。
一度はPTA活動やボランティアに参加してみるのをオススメします。意外と「あれ?こんな英語レベルでも大丈夫だったな〜」と思えますよ。私は英語をやり直してから、まず図書館ボランティアから始めました。