アメリカ駐在妻のLittlepondです。
2018年に夫の転勤でマサチューセッツ州のボストン郊外に移住しました。
現地校8年生の娘がおります。
アメリカ西海岸の日本人向けポータルサイト【ロサンゼルスタウン】と【サンディエゴタウン】でコラム【駐在妻的米国生活】を連載している駐在妻ブロガーです。
今回は「アメリカ駐在妻が日本語メインでできる仕事はあるか?」についてお伝えします。
私自身もアメリカで駐在妻をしながら仕事をしています。
「パートナーの転勤についていくけど、現地で仕事はできるのか?」
「できれば、日本語をメインで仕事ができればいいな」
そうお考えの皆さんの参考にしていただけるはずです。
この記事ではアメリカで働いている駐在妻さんが「主に日本語で」「日常会話程度の英語を使って」している仕事と探し方について説明していきます。
就労権があるか確認
【2022年4月追記】
2022年より、E、L、Hビザの配偶者はEADカードの申請が必要なくなりました。
このビザをお持ちであれば自動的に就労権も確保できます。
(他のビザの方は、移民弁護士にお尋ねください)
私が渡米した2018年はまだ配偶者は「EAD(就労権)」の申請が必要でしたので、家族のビザ申請時に夫の会社の移民弁護士に、
「現地でも働きたい」
「当面の収入は日本のみの予定だが、現地でアルバイトなども考えている」
と伝え、ビザ申請と同時に就労権を申請してもらいました。
渡米から1ヶ月でEADカードが届き、日本でもアメリカでも「駐在員の妻」の立場で働けるようになりました。
しかし、現在アメリカのビザではE・L・Hビザなら配偶者が自動的に就労権を獲得できます。
そこで、これから渡航する方は
・赴任先で配偶者が働けるか?
・働く場合は、どんな手続きが必要か?
・納税はどちらで行うのか?(日本へ住民票を残すのか?)
これをパートナー経由で勤務先の移民弁護士と税理士に確認しましょう。
ただし、なんでも話がスムーズにいくわけではありません。日系企業の海外駐在担当者だと「駐在員の妻は働けません」「前例がありません」という答えしか返ってこない場合があります。
駐在員の配偶者が働けるかどうかは、ビザに詳しい移民弁護士さんに確認しないと正しい回答が返ってきませんので、まずはここから始めましょう。
現地での「就労権」を取得したら、次はどんな仕事をするかを考えていきましょう。
アメリカでも日本語でできる仕事
日本のクラウドソーシング
完全に「日本語だけ」で仕事をするなら日本のクラウドソーシングがあります。
私は在宅で「WEB編集者」として日本の企業から仕事を請けています。
フリーランスでWEB系なら、海外でも続けられる仕事がいくつか見つかるはずです。
どんな仕事があるかは、まずは無料登録をしてチェックしてみてください。
【クラウドテック】はすでに海外に住んでいる人でも登録が可能です。
日本語補習校・日本語学校の教員
海外でできる日本語の仕事なら「日本語補習校」や「全日制の日本語学校」の教員もあります。
わが家の長女が通う「ボストン日本語学校(補習校)」では、常に教員を募集しています。教員免許は必要なく、土曜日の授業のみ。幼稚園(年中・年長)から高校2年生まで、クラスはすべて担任制です。
先生は子供を日本語学校に通わせる「保護者」がやっていることが多いので、教員免許を持っていたり、経験がある人は「即戦力」として採用してもらえます。
アメリカ各地には日本語補習校や、全日制の日本語学校があり、教員や職員を募集しているので、興味がある人はその学校のHPなどで募集の詳細をチェックしてみましょう。
ナーサリー・プリスクールの教員・ベビーシッター
日本語学校の教員と同じく、日系のプリスクール(保育園)やナーサリー(託児所)でも職員や教員を募集していることがあります。
日本人の多いエリアには、小学校入学前でも日本語の教育を受けさせたい人も多くいます。しかし、完全に日本人だけというプリスクールは少ないので、日本語学校よりも英語を使う頻度は多くなるかもしれません。
また、両親、もしくはどちらかが日本人の夫婦が「日本語ができるベビーシッター」を募集することも多いです。
ただ日本語で子供の面倒を見ていて欲しいレベルから、小学校入学前にしっかり日本語を勉強させたいというレベルまで、依頼する両親の要望はさまざまですが、普通に日本語ができて、子育て経験があればできることが多いです。
ベビーシッターの場合は個人の契約がほとんどで、就労権(EAD)なしでも可能なこともあるので、依頼主に確認しましょう。
日本人の交流サイトやネットの掲示板などで「日本人のベビーシッター募集」のお知らせはよく掲載されています。
「日本語で世話をして欲しい」「家庭では日本語を使いたい」という家庭はアメリカに多く、駐在妻さんにお願いしたい人もいるからです。
日本人向けのツアーガイド
現地の生活に慣れたり、居住年数が増えてくると日本人観光客を相手にツアーガイドをやる人も多くいます。
現地の旅行会社や日本人向けのツアー企画会社が募集をしていることもあります。
ロコタビ のような日本人と海外在住日本人をつなぐマッチングサービスに登録し、現地でのツアーや送迎、買い物代行などを日本人へ提供すれば、料金の支払いの仲介を行ってくれます。
私も、現地ボストンでガイドやイベントのお手伝いをやったりしています。
ただし、ツアーガイドは現地での食事や施設への入館など、最低限の英語コミュニケーションは必要なので、まったく英語が話せない人には難しいです。
日系レストラン(キッチン・ホールスタッフ)
アメリカで日本人を多く募集するのが、日系のレストランや居酒屋などのキッチン、ホールスタッフです。
店舗によりますが、接客担当であれば英語が話せないとちょっと厳しいです。
アメリカでは和食は人気レストランの一つなので、お客さんが日本人だけというのはありえないからです。ホールスタッフは接客ができる英語レベルは必要です。
ちなみに、ボストン近郊では日本食レストランは多くありませんが、ラーメン屋さんで働いている日本人駐在妻さんもいます。
日本食材店・グロサリーストア(レジ打ち・品出し)
日本人向けの求人で、多いのが日本食料品店のスタッフです。
こちらも、お客さんの100%が日本人ではないので「日常会話・商品説明」程度の英語力を求められますが、オーナーや社員には日本人が多く、業務は日本語で行うことが多いそうです。
【英語で接客や飲食店でバイトをしたい人に】
日系企業の事務職
日本企業の事務職や、WEB系のクリエイターなども現地採用で募集があります。
自社内でのコミュニケーションが主なので、日本人を採用したい会社もあるからです。
これは地元の求人情報や、日本人向けのサイトなどで募集されていますが、日本語はネイティブ並み、英語はビジネスレベルを要求されることも多いです。
各社「どの程度の英語力が必要なのか?」は問い合わせる必要があるでしょう。
日本人の美容師・受付スタッフ
日本人オーナーの美容室で美容師さんと受付スタッフが募集されることがあります。
もちろん美容師さんは免許が必要ですが、受付スタッフは日本語と英語の両方できる人が募集されます。
日常会話程度のやりとりが英語でできる日本人ならOKというお店もあるようです。
日系歯医者の歯科助手・受付(経験者)
歯医者さんのスタッフもよく日本人の求人があります。
NYや西海岸など、日本人が多いエリアはとくに「日本人の開業歯科医」が多いので、その助手や受付スタッフが募集されます。
ただし、「経験者」の募集がほとんどなので、未経験だと厳しいかもしれません。
アメリカ在住日本人向け求人の探し方
アメリカで日本人向けの求人を探せるサイトがあります。
この2つは正社員の募集が多いサイトですが、単発のバイトも掲載されています。
日本人向け求人サイト
・アメリカ仕事.com
・プロックスJ
日本人向け情報誌・フリーペーパー
日系スーパーマーケットなどに置いてある日本人向けフリーペーパーには、タイムリーに求人情報が掲載されています。
日本食レストラン、居酒屋などのキッチン・ホールスタッフ
日本人オーナーの美容室
日本人の歯科助手・受付
日本企業のパートスタッフ
日系のイベントスタッフ(単発)
日本語ができるベビーシッター・日本語教員
このような職種がよく掲載されているので、現地でチェックしてみてください。
WEB版には求人が掲載されていないことが多いですが、興味がある人はこちらのサイトもご覧ください。東海岸在住の日本人がよく見ているフリーペーパーです。
海外掲示板・アメリカ掲示板
世界各地の求人情報が更新されているのが、アブログの「海外掲示板」です。
渡航される都市の【求人・アルバイト】をチェックしてみてください。
アメリカは以下の掲示板があります。
- アトランタ(ジョージア州)
- アーバイン(カリフォルニア州)
- コロンバス(オハイオ州)
- サンディエゴ(カリフォルニア州)
- サンノゼ(カリフォルニア州)
- サンフランシスコ(カリフォルニア州)
- シアトル(ワシントン州)
- シカゴ(イリノイ州)
- ダラス(テキサス州)
- デトロイト(ミシガン州)
- ニューヨーク(ニューヨーク州)
- ノバイ(ミシガン州)
- ヒューストン(テキサス州)
- フィラデルフィア(ペンシルベニア州)
- フェニックス(アリゾナ州)
- ホノルル(ハワイ州)
- ボストン(マサチューセッツ州)
- ポートランド(オレゴン州)
- ラスベガス(ネバダ州)
- ロサンゼルス(カリフォルニア州)
- ワシントン(ワシントンD.C.)
まとめ
・日系人が多いエリアでは、日本語で働くチャンスはたくさんあります。
・納税や確定申告は、日本にいるうちにプロセスを確認しておきましょう。
・駐在妻の立場で働くことは、パートナーの会社の駐在員担当だけでなく移民弁護士にも早めに問い合わせておくのをオススメします。
この記事が、これから海外へ行く駐在妻の皆さんのお役に立てば嬉しいです。
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