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駐在妻が海外赴任で離婚を考えた理由は夫の「家庭内マウンティング」【駐在妻がダークサイドに堕ちた話#2】

海外赴任で離婚を考える駐在妻

駐在妻は夫の家庭内マウンティングで離婚を考えた

現役アメリカ駐在妻が、家族での海外赴任から夫婦の破綻までのリアルを語る【駐在妻がダークサイドに堕ちた話】

 

夫の駐在に帯同した妻が、慣れない海外生活で夫の本性を知り、どのようにして闇へ堕ちていったかを綴ります。

 

海外赴任中の夫婦は、慣れない海外での「ほんの少しのつまづき」で、破綻への階段を真っ逆さまに落ちることもあります。

 

これから海外赴任するご夫婦が、海外での生活で関係が破綻したり、離婚につながらないよう、このエピソードが反面教師となるのはもちろん、勇気や希望にもなれれば幸いです。

 

#2では、アメリカの帰国子女で英語が堪能な駐在員夫が、アメリカ赴任で英語ができない妻を追い詰めていったエピソードをお伝えします。

 

日本で母として当たり前にできたことが、できなくなった

2018年夏、私は夫の転勤帯同でアメリカへ移住しました。当時小学3年生だった娘は、現地校へその年の9月から編入しています。

 

日本にいた頃は、自分でもフリーランスで仕事をこなし、家庭のことはもちろん、子供の学校のPTAや習い事などはすべて私がマネージメントしていました。

 

しかし、現地校へ編入となると、学校の先生との連絡やお知らせのレターも、当たり前ですがすべて英語になります。受験英語しかやっていない純ジャパの私には、現地の「日常英語」を理解するだけでもまだ精一杯でした。

 

学校長からはもちろん、学校区(School District)の教育長からなど、新学期はメールや手紙での連絡がたくさんあり、それらを英語で読みこなすだけでも一日が終わってしまいます。

 

その当時は英語が全然おぼつかなかった娘が学校から帰宅すると、持ち帰ってくるレターを読み、宿題に付き合いますが、本人も親もそもそも英語がわかっていないので、日々学校で起きていることを理解するのさえ、ものすごく時間がかかります。

 

日本では仕事の合間にPTAの執行役員の仕事までこなし、PTAやママ友コミュニティでランチや飲み会を開催するなど、良くも悪くも「ボスママ」的な存在であった自分が、英語の壁にぶちあたり、PTAなどの他人との付き合いどころか、自分の子供の面倒を見るだけでも不自由さを感じるようになっていきました。

 

ある日、学校の担任から「宿題を出しているが、ぜんぜんやって来ていない。少しでもいいから課題を仕上げてくるように」と連絡がきました。

 

娘は、学校で終わらなかった課題はすべて宿題でやっていかなければいけなかったのを、英語で説明されても理解していなかったのです。

 

学校からの連絡先には、夫と私のメールアドレスが登録されています。当然、夫にも同じメールが送信されました。

 

「宿題、やっていっていないみたいだけど、何やっていたの?」

 

なにやってたの?という語気を強めた彼の言葉は「アンタは何しにアメリカまでついて来たの?」という高圧的な意味を含んでいるように感じました。まだアメリカでの学校生活は始まったばかりなのに、現地の家庭と同じレベルで対応するなんて、そのときはまだ無理でした。

 

そこから、夫の無意識な「家庭内マウンティング」が始まったのです。

 

 

俺がいなければ何もできないでしょ?という夫からの圧力

 

「これからは娘の宿題も俺が見る。学校のこともキミには任せられない」

 

そう言って、夫は娘の学校のことをすべて自分で見るようになりました。宿題はもちろん、担任やELL(ESL)の先生ともメールで連絡を取り始め、娘のフォローを必死でするようになっていったのです。

 

娘が「ELLの先生がヒステリックで怖いから、学校がイヤだ」と言い出したときも、夫は会社を休んでまで担任や校長と面談をして、建設的にこちらの主張を訴え、ELLの先生の態度をガラッと変えさせるまででした。

 

「いい?アメリカでは子供のことだって言ったもん勝ちなんだ。英語でちゃんと伝えなければ、娘がつらい思いをする。英語がわからないからってボーッとしてちゃいけないんだよ。これからは何かあったら俺が言う。先生との面談も俺が行くから」

 

こちらだって、それは十分理解してアメリカに来たつもりです。

 

学校からの連絡だって、時間をかければ英語でもちゃんと読むことはできました。しかし、実際に話しをするとなると、私の英語力ではどうにもなりません。やはり夫の手を借りるしかなかったので、日本で当たり前のように対応できていた娘の学校のことは、私は一切できなくなってしまったのです。

 

担任の先生とも「うちの子、クラスではどうですか?」程度の会話さえできなかったので、学校での子供の様子もわからず、夫と先生がベラベラと英語で話しているのを、横で黙って聞いているしかなす術がありません。

 

そのうちに、娘も学校で起きたことはすべて夫に相談するようになっていきました。

 

それまでは、学校でのことは私にいつも楽しそうに報告してくれたのに。

 

夫は「学校で何かあればお父さんに言うんだよ」と常に彼女に言い聞かせ、どんどん「私の母親としての役割」はなくなっていきました。

 

夫の仕事や娘の現地校など、いろいろと「支えるつもり」でアメリカへ帯同したのに、結局は英語ができないので夫の手をいちいち煩わせ、娘からもまったく頼りにされない「ダメな母親」へと成り下がっていきました。

 

家事をこなし、食事をつくり、娘の送り迎えをするだけしかやることはありません。駐在員の妻として、小学生の母親としてアメリカに来たのに、やっていることはただの家政婦です。

 

 

そして、いつしか「英語ができる夫がいちばんエラい」という家庭内カーストができあがっていったのです。

 

 

(駐在員になる夫の皆さんへ)

 

駐在妻は言葉の壁があると、海外へ帯同しても「その国で息をしているだけ」で精一杯な状況です。

 

妻であり、母であれば役割はたくさんありますが、日本にいたときと同じようにはできず、夫の知らないうちに傷つき、自信をなくし、心を病んでしまうこともあります。

 

最初は「海外赴任についてきたこと」だけでも肯定してあげてください。それだけでも妻は自己肯定感を失わずにいられます。

 

(駐在妻になる皆さんへ)

 

家庭内で夫だけが英語ができると、どうしても「夫がいちばんえらい」という空気になり、何をするにも夫の顔色をうかがうようになってしまいます。しかも、妻が仕事をやめて夫の収入に頼りきりになると、俺が養ってやっている感が出てしまう人もいます。

 

妻も英語ができた方が家庭内が円満に回りますし、仕事や趣味など「家族以外に力を注げるもの」があると、駐在妻としても精神衛生的に良いはずです。

 

  

【駐在妻がダークサイドに堕ちた話#3】に続きます。